放課後や週末、小学生の頃から父が働く建築現場に行くのが習慣でした。それぞれ職人によって個性があり、家や建物が完成していくのを見るのが好きだったのです。

自然と仕事が身に付き、早くも10代で一人前の職人になっていました。しかし時代は不況になり、父が経営していた建築会社も厳しい状況に。最終的には設備投資をした会社の借金は焦げ付き、保証人になっていた私は、25歳で自己破産を余儀なくされました。どんなに働いても、お金も時間も足りません。逃げ出したくても、生活がかかっています。職人をしながらトラックドライバーをして、とにかく寝ずに働きました。
ちょうどiモードが登場したときで、仕事の息抜きに携帯サイトを作ってみました。誰でも好きなことを話せる簡単な掲示板です。広告収入などは眼中になく、単なる趣味として始めました。会ったこともない人たちとコミュニケーションができることが楽しくて、夢中になっていました。サイト上に仲間ができるようになり、情報交換をしているうちにアクセス数が急増。すると、ある広告代理店から広告掲載を依頼されました。毎月まとまった金額が振り込まれるようになり、起業を決めました。以前、父の建築現場に行っていた頃、「アルバイトだから」と私が言い訳をしたら、「現場にいるのは、全員プロだ!」とものすごい剣幕で怒鳴られました。経営者になってからも、常にプロとしての意識だけは忘れずに仕事に向かっています。
若いときは、たくさん遊んでいいと思います。ぜひ読者のみなさんには、学生気分を満喫してほしいです。遊びを通して得た経験が、必ず役に立つときが来ます。チャンスというのは、どこに落ちているかわかりません。興味が惹かれるものがあれば、何だろう?と立ち止まってみてください。そうしていくことで、本当にやりたいことがきっと見えてきます。夢や目標が見つかったら、自分を信じて貫いてください。必ず道は開けます。