大学時代は友人と塾を経営していました。この時に友人と深い信頼関係を築けた経験が、社会人としての核になりました。時勢はバブルの少し前、世界でも日本の銀行の評価が高く、金融に行くなら邦銀だと言われていた時代に、あえて外資系証券会社に入社しました。全く英語ができなかったので、「外資系の企業に就職すれば英語くらい話せるようになるだろう」という少々乱暴な動機でしたが、実際にやっていることを見てもウォールストリートの会社の方が面白そうだと思い選びました。
3年働いた後に、ゴールドマン・サックスへ転職。そこでは、それまでの経験と実績がある分野の仕事ではなく、これから伸びるであろうマーケットのビジネスを提案し自ら仕事を創り出していきました。会社全体の収益に貢献するビジネスを創り、史上最年少でパートナー(共同経営者)となりました。

インターネットの普及と株式委託手数料の完全自由化を背景に、個人が資本市場で大きな存在感を持つようになると思い、個人向けのオンライン証券のビジネスを会社に提案しましたが、実現しませんでした。その時代に生きる一金融人として、オンライン証券の会社を創らなければ後悔すると思い、ゴールドマン・サックスを離れ、マネックスを設立することを決意しました。
昔も今も私が仕事をする上で大事にしているのは「自分の100%のキャパシティに対して120%、か150%の力を出しているか」ということや、「その時の自分に対してどれだけ前傾姿勢になれているか」ということです。2011年6月には米国ナスダックに上場していたトレードステーショングループを買収しました。グループ全体で過半数が欧米人になり、私たちが掲げる「グローバル・ビジョン」を実行に移しています。マネックスは「テクノロジー」をキーワードに、世界に出ていきます。
大学を出てからの24年間、私は仕事を楽しんでやってきました。我々の責任は、我々より年上の人を追い出すこと。そして、皆さんの義務でもあり権利でもあるのは、我々を追い出すことです。そうしていくことが自分たちだけでなく日本という国を良くしていくことに繋がるので、楽しみながら頑張ってください。