「徳」のある人間になろう。そう思うようになったのは、高校生の頃。自分自身が憧れを抱かれるような人になりたいと願っていたのです。「徳」とは、いわゆる魅力。一緒にいたくなる、この人がいるからその場所が和む。そんな人になるためには、常に自分を磨くことが大切なのではないでしょうか。
幼少の頃は、ある意味「あまのじゃく」な子どもでした。人と同じことをするというよりも、自分だけができることを探していましたね。難しいからこそ、チャンスがある。そう気付けたことは、尊いターニングポイントだったと思います。高校卒業後は家業の自動車解体業を継ぐ決心をしました。当時の解体業と言えば、3K・5Kの世界…。自動車解体業の在り方をイメージから刷新していく必要性を感じていました。

自動車整備学校での経験を経て、「もったいない」という文言の下、部品のリユースを推し進めていこうと会社の方針を固めたのも、時勢に先駆けてのことでした。今では一般的になった「3R」 の概念ですが、当時は馴染みがあったわけではなかったので、浸透させるためには多くの時間を要しましたね。しかしながら、その後の時代の流れを追い風に、現在では業界内でライバル同士が手を組んだネットワークを構築することができています。業界を変えようと東奔西走した結果が、今現れ始めているところです。
現在、日本では「景気が悪い」「環境が悪い」と暗い印象の言葉がまかり通りがちですが、それらにすがってできない理由を堂々と述べることはナンセンスだと考えています。社会に出たばかりでは、まさに「できないこと」だらけ。ただ、それを乗り越える前に諦めてしまっては、あまりにも「もったいない」。できないことをできることに変えた時、人は本当の面白さに出会えるのではないでしょうか。
厳しいことを言うようですが、世の中が平等なことばかりではありません。ただし、チャンスは無数に転がっています。それが巡ってきた時に気付けるかは、日ごろの努力にかかっているのです。若い頃は、何にも染められていない白紙の状態です。他人の色だけに染められることなく、自分の色でいっぱいにできるよう、日々自分を高めていきましょう。