職場・職種に「アレルギー」がなかったことが、私がここまで来られた大きな要因の一つだと思っています。学生時代に、ありとあらゆるアルバイトを経験したことで、この精神は培われました。平日も休日も、昼夜問わず、季節も問わず、とにかく働いていました。「これやって」「あれやって」と言われた時に、「ノー」と答えたことはありませんでした。別の場所・ことを経験する度に「何か新しいものが見られるはず」という楽しみを感じていました。
大学卒業後は、ニット製品の製造会社に就職。2年弱ほど働いた後、イエローハットの前身であるローヤルに転職しました。社会人になってからも、私の働くスタイルが変わることはありませんでした。言われたことには「ノー」と言わない。自分の仕事は最後まで全うする。誰が教えてくれたわけでもないですが、この姿勢が私の中ではいつしか当たり前になっていたのです。それまでの経験を生かして、さらに仕事のフィールドを広げていった私は、いつしか全国を飛び回るようになりました。

その後、業績低迷が叫ばれる中で、社長就任のお鉢が私に回ってきたことは、自然な成り行きだったのかもしれません。あらゆる職種・業務を経験していましたから。それまで見ていた状況の中で、どうすれば業績を回復させられるかはすでに分かっていたので、それを実行に移したまででした。現場叩き上げのプロパー社員だったからこそ、成せた業だったのかもしれませんね。
「最近の若者は~」という文句は、どの時代にも言われ続ける一つの定型文です。ただ、本当に「現在の若者」について何か言及するとするならば、辛抱が足りないと言えるかもしれません。仕事は辞めようと思えば、いつでも辞められるものです。しかしながら、その場にいることを選んだ以上、文句は言わず仕事を全うするのは至極当たり前のこと。一生懸命働いたからといって、「必ず成功する」と断言することはできません。ただ、成功する「確率」は高くなるものです。誰しも長い人生の中で、チャンスや運は巡ってくるもの。そのチャンスをつかめるかどうかは、常日頃からの辛抱や努力にかかっています。