私の経営者としての姿勢を教えてくれたのは、誰でもない父だと思います。物心ついた時から忙しくしていた父を見る中で、経営者としての器を感じていました。自分のことよりも、周りにいる人のことを第一に考えるという姿勢。言うのは簡単ですが、行うのは難しいことです。ただ、それが何より大切なものだというのは今になっても変わらずに思い続けています。
「ビッグになる」という漠然とした思いを抱き、上京をしたのは18歳の頃。時代のせいもあってか、生まれてきたからには何かを成し遂げたいと感じていました。バイト先の先輩と共に始めた事業は3年で終わり、多くの挫折を味わいました。この反省を生かし、会社や経営について学ぶべく2社の一般企業を経験しました。この時に学んだのは、自ら考え、責任を持つ一人ひとりの姿勢が、組織をいかに強くしていくかということでした。自分がチームを引っ張っていくことを通じて、マネジメントの基礎を学べたのもこの時だと思います。

私が自慢できることといえば、今までした失敗の数だと思っています。お金を出しても、失敗は経験できることではありません。ここ1年に関しても、大きく挫折を味わう出来事がありました。しかし、それを乗り越えさせてくれたのは先立つビジョンと信頼できる仲間たちです。そして、自分の気持ちを強く持てていたからです。今だから笑って話せることもありますが、自分にとって必要な失敗だったのだと思っています。誰にもできない経験をして、本当に困った時に助けてくれる人の存在を感じることができました。幼い頃に父の姿を見て感じたことの意味を、痛感させられた出来事でしたね。
失敗を通して学ぶことは、人それぞれ。失敗してからでないと分かりません。大胆な夢や目標が持ちづらく感じることもあるかもしれませんが、やりたいことや目標を見つけることは素敵なことです。失敗しても構いません。自分の限界を1パーセントでも超えるようなことをしていってほしいと思います。その経験が何よりあなたを輝かせるエッセンスになっていくはずです。日ごろから周りの人々を大切に、一歩ずつ歩んでいってください。