時代が変われば人の価値観も変わっていきます。これは当然のことです。たとえば若い方々の多くは、指示されたことはきちんとこなすものの、あまり自発的には動いていないように思います。現代はモノや情報にも恵まれていて、物欲や金銭欲に乏しく、自分の夢や目標を定めづらいためなのかもしれません。「あれも欲しいこれも欲しい」と、物欲や向上心の塊のような若者だった私に比べれば、大きな違いです。

今後の社会は、今以上に厳しい時代を迎えていくでしょう。社会競争は激しさを増し、格差は広がり、努力できない人間は落ちていくほかなくなります。つまり望むと望まないに関わらず、自分の幸せは自分で掴み取るしかない時代になっていく。だからこそ自分の幸せを掴みたければ、命懸けで働くべきだと考えています。

高校時代にアメフト部のキャプテンだった私にとって、リーダーシップは若い頃から自然に備わっているものでした。逆に人から命令されることが嫌で、「いずれは自分で会社を起こそう」と考えていたのも、ごく自然な発想でした。

その後、いくつかの会社で営業を経験し、24歳で独立。リスクや失敗を恐れず、「何かあれば俺が責任をとる」という覚悟で、今日まで駆け抜けてきました。もちろん数えきれないほどの失敗も経験しましたし、平坦な道ばかりだったわけではありません。しかし当時から変わらずにあった思いは、常に腹を括る覚悟があったということ。これは経営者にとって、もっとも大切なことだと考えています。私は起業する際に多くの人から資金援助を受けましたが、自分の生命保険を担保にしたこともあります。文字通り私は腹を括り、命を懸けていたのです。そうすることで会社や社員の生活を守ることができるのなら、それでいいと思っています。

当社の社員には、とにかく挑戦をしてほしいと思っています。たとえ失敗に終わっても、それが前向きな気持から出たものならば私は部下を叱りません。何事においても、「まずはやってみる」という心構えが肝心だからです。

挑戦の積み重ねは、お客様や社会を豊かにする道へ繋がり、いずれは自分の幸せを掴むことにも繋がっていきます。若い時だからこそ挑戦できることも沢山あるはずですから、目の前の壁に全力で向かっていってほしい。自分の幸せに向けて、失敗を恐れず挑戦を続けてください。