現代社会はIoTやAIなどによる技術革新が急速に進み、第4次産業革命とも呼ばれる大改革期に入っています。我々の印刷業界も例外ではなく、輪転機を手放す同業他社も多い中、たとえ最後の一社となっても本業の貫徹を最優先するという覚悟を持って事業経営を行っております。それと並行し、次世代の社員の生活を守るため、第4次産業革命に向けた取り組みも行い、今まさに正念場を迎えているところです。この大改革期を乗り越えるには、ベテランの力はもちろん、若手社員の成長が不可欠だと考えています。
そのためにまず取り組んだのが社員間のコミュニケーションの改善です。職人気質でアナログなベテラン社員と、デジタルで育ってきている若手社員とのギャップを埋めるため、社員一人ひとりとの個人面談を繰り返し、「先輩の背中を見て覚えろ」ではなく、ちゃんと言葉にして伝えることの必要性を説きました。ある部署では3年かかりましたが、最終的には皆が理解し、同じベクトルを持つことができました。今では「辞める理由がない」とまで言ってくれる社員がほとんどです。

また今年2月には、印刷業界の中小企業では初めて、経済産業省が推進する健康経営優良法人2018の認定をいただきました。もともと職場環境改善の取り組みは行っていたのですが、今回認定をいただいたことで、より優秀な人材が集まってくるようになりました。こうした若手社員の成長が、いずれ大改革期を乗り越えるために欠かせない原動力になると確信しています。
人生100年時代を迎え、若い社員たちが幹部になる頃には、70歳まで現役で働くことが当たり前の社会になると言われています。髙永に入社して頑張ってくれている社員の生活を守るのは、私の最後の務め。そのためにもしっかりとした土台を築き、若い世代にバトンタッチをしたいと考えています。
夢を実現するための道程は直線でなくてもいい。壁にぶつかって、弱音を吐いてもいいのです。私もメンタルが弱くなっていた時期がありました。脳がマイナス思考でいっぱいになると、ますます辛くなってしまうことだってありました。そんな時ほど口角を上げ、笑顔をつくることで、脳にプラスの力が働きます。そうしてマイナス思考を全部「吐」き出したら、夢は必ず「叶」う。諦めずに、今、動き出しましょう!