幼少の頃から好奇心旺盛だった私は、興味を持てば即行動に移すタイプでした。塾に通い始めた時も、音楽に興味を持ってバンドを始めた時も、誰かに言われてやるのではなく、自分の道は自分で決めていきたかったんです。その中でも小学生から始めた野球は、私を大きく成長させてくれました。一人で何かに打ち込むよりも、皆で一丸となってできるチームスポーツが大好きでしたし、野球から学んだ競争力や諦めない心は、その後の仕事人生にも大いに活きています。
現代はSNSの波及などもあり、直接的な人とのコミュニケーションは希薄な時代です。とくに若い人たちはそうした環境が当たり前の中で育っているので、一歩競争社会に出ると、上手くコミュニケーションが取れずに自分を発揮できない人も少なくありません。デジタルな時代だからこそ、アナログなコミュニケーション力が必要とされているのではないでしょうか。
私は社会人一年目、人と話す仕事がしたいと考え、営業として働き始めました。一年目から法人営業を担当し、商談相手は全員が経営者。話に耳も傾けてくれない日々が続きましたが、何度断られても毎日のように足を運び、それが仕事だと割り切って打ち込みました。必ず成果に繋がると信じていたからです。

その姿勢がお客様の目に止まり、一気に営業トップにまで上り詰めました。当時はよくお客様から「お前ほどしつこい営業はいない」と言われていたほどです。
今では自分自身が経営者となり、あの時の辛さも苦しい思いも、すべてがちっぽけなものに思えます。どんな壁にぶつかっても、それを乗り越える楽しみしかありません。コミュニケーション力も人並みだった自分が、必死になって仕事に打ち込むことで誰にも負けない競争力を手に入れることができたんです。
そしていつしか、自分が稼ぐよりも自分の仲間たちが稼げる環境をつくっていくことに喜びを感じるようになりました。一人で何かを成し遂げるのではなく、皆で一緒に何かを成し遂げたいと思うようになったためです。それが会社をスタートさせるきっかけになりました。
今の若い人たちには夢を持たない人が多いような気がします。たとえ漠然とした夢でもいいので自分の夢を掲げてください。私がここまで成長できたように、皆さんにだって絶対にできるはずです。