当社は都市ガスの製造・供給・販売事業を行っていますが、ここ数年の間に電力の完全自由化や都市ガスの完全自由化が制定され、都市ガスの在り方を根本から見直す時代を迎えました。

また、コロナウイルスの影響が拡大してから、今まで積極的に行っていた展示会や料理イベントの中止などが相次ぎ、大きな変化が起きています。

だからこそインフラに携わる地域企業として、社会が大きな災難に見舞われたときこそ、地域の皆さんの健康を守ることが第一だと考えています。ショールームには次亜塩素酸の機械を置き、マスクを販売するオンラインショップもスタート。IT化をさらに進め、時差出勤や自宅で仕事ができるような仕組みづくりにも取りかかっているところです。こうした世の中だからこそ、積極的に新しいことに挑戦する文化が求められているのだと感じています。

私の経営者としてのターニングポイントは、「都市ガスの自由化」と「人との出会い」でした。

都市ガスの自由化が始まった当時の社内はまだまだ危機感がなく、そこから徐々に「このままではまずい」という空気感が生まれていきました。

ちょうどその頃から、色々な分野の方と積極的に交流を図るようになり、会社に来客が増え、社員が私を見る目が変わっていったのです。私自身が行動で示すことにより、社員が自発的に動くようになっていったことが、組織を変える良い転機となりました。

組織改革の折に改めて感じたことは、どんなに個が優れていても限界があるということです。実際に１人でできることとチームでできることは違いますし、一人ひとりの強みや個性も異なります。各々に合った関わり方をすることが必要なのです。

そうすることで働く人たちも心を開くようになり、自分の能力に蓋をせず可能性を広げて働くことができるのではないかなと感じています。

これからの時代を作る若い世代の方に向けて伝えたいことは、「生まれながらにしてみんな能力はある」ということ。失敗を恐れてしまい、自分の考えに固執してしまうことがあるかもしれませんが、自分を信じ、励ましながら多くのことに挑戦していってほしい。そして思う存分、仕事を楽しんでください。そこで挑戦できる環境づくりをすることが、私の役目でもあると思っています。