座右の銘は「当たって砕けろ」です。思いっきりやれば思い残すことはない。結果は後からついてくると思っています。
売上げが落ち込んだリーマン・ショックの時もそうです。社長に就任してから最も厳しい時期でした。私たちの会社は物を売るわけではないので、動向に左右されます。それは逆に言うと、景気のいい所を攻められるということ。アメーバのように四方に手を伸ばし、粘り強く様々な企業に提案をしに行きました。相手も時間があるから話を聞いてくれるのです。結果、多くの契約を取り付けることができ、2011年度決算では創立以来最高の売上額を達成しました。「守りではなく攻め」の行動が実を結んだのだと思います。
私にとって、働くことは人生そのものです。社員と共に働き、共に成長していくことに一番の喜びを感じます。だから、仕事に一切手を抜かないことはもちろん、それ以外の活動にも本気で取り組みます。イベントを通じて社員同士が仲良くなると、社内に助け合いの精神が生まれます。感動を共有することも、同じ想いを持って仕事に取り組むうえで大切なものだと考えています。

そんな社風なので、私がしっかりと想いを伝え、そこに共感してくれる人に入社してもらっています。それと同時に、入社時にいつも話しているのは、「一生面倒をみていく」ということ。私にとって社員は家族なのです。
実際、ほとんどの社員が定年まで務め上げます。独身女性の二人に一人が社内結婚をしていますし、親子で務めている社員も三組います。2015年には滋賀県中小企業家同友会から「滋賀でいちばん大切にしたい会社」に認定されました。これは、社員満足度が全体の80%以上であるなど、高く設定された基準を満たした会社に贈られるものです。
ただ、そういった結果も後からついてきたものであって、前を向いて、やりたいことをやっているだけなのです。
学生の頃に社会のことなど考えないですよね。私もそうでした。本能の赴くままにやりたいことをやっていました。でも、積極的に色々なことにチャレンジしていれば、世界は広がります。そうしていくうちに、何かしら自分のやりたいことも見つかります。一つひとつの出会いを大切にして、自分にプラスになることを見つけていってほしいです。一度しかない人生なのですから。