私がカルビーから内定をいただいてから入社までの期間は、「早く仕事がしたい!」という熱が日ごとに高まっていたこともあり、気力に満ちあふれていました。それがとても良いスタートを切ることができた最大の理由であり、仕事に対する態度の原点になったと思います。
入社後はまず、工場でスナック製造のオペレーターを任されましたが、当時の私にとってはどちらかというと未知の分野の仕事と言えたかもしれません。しかし大切なことは、その仕事が得意か不得意かではなく、どんな仕事でもいち早く吸収しようとする気持ちです。自分の携わった商品が全国の店頭に並ぶ喜びを感じながら、もっと美味しくするためにはどうすればいいのか? と創意工夫を繰り返し、目前の仕事をとにかく吸収していきました。仕事で得られるやりがいや楽しさを堪能しながら働くことができたことは、本当に貴重な時間です。やはりどんなことでも、とにかくやってみるということが大切なのだと実感しました。

仕事とは、自分が与えられた業務の中で、一体何が問題なのかを見つけ出し、解決していくことの繰り返しなのだと思います。結果や成長はその後に付いてくるものであり、たとえ失敗してしまったとしても、自分がどう変われば改善できたのかを必死で考えることも大切です。他の誰かや世間のせいにしていても自分の成長は得られませんし、企業が勝手に成長することもありません。そうした社員一人ひとりの向上意識がない限り、すべてはそこで止まってしまうのです。
最近、私が社員に伝えているのは、「夢なきものに成功なし」という、吉田松陰の言葉です。成功には、行動が必要不可欠。そして、その動機は「なりたい自分」という夢や目標から生まれてくるものなので、仕事や人生において、まずは夢や目標を持っていなければ何も始まらないということです。
これから社会に出る皆さんも、何か自分にできることを見つけ行動することで、自分自身の成長に繋げていける人材になってほしいと願っています。当社のコーポレートメッセージは、「掘りだそう、自然の力。」これは食材に対してだけでなく、人の持つ力を掘りだそうという意味も含まれています。皆さんも、自分の持つ力を最大限に発揮できるよう、夢を持ち、自分を信じて仕事に励んでほしいと思います。