現代が便利な世の中になったからこそ、物欲や金銭欲が乏しく、現状に満足してしまう若者が多いのかもしれません。しかしそんな若者が歳を重ねていった時、本当に自分が思い描く未来を手に入れることができるでしょうか? 私はそんなに甘い世の中ではないと思っています。
日本のような資本主義国では、どうやって成功を手にするかは自分の努力しだい。どんな環境でも可能性は無限にありますし、現状に満足している余裕はありません。重要なことは、努力をするために明確な目標を持っているかどうか。それさえあれば自分がどんな職を選び、どのように努力すればいいのかがわかっていくでしょう。ただ頑張ればいいのではなく、どう頑張るのかが大切なのです。
幼い頃に両親を失った私は、決して恵まれた家庭環境で育ったわけではありませんでした。学校での進路相談はいつも先生と私の二者面談。高校時代からバイトを掛け持ちしてお金を貯め、大学へ行くための費用を自分で捻出し、受験直前に猛勉強をして大学へ進学しました。たとえ恵まれない環境下でも、「自分はここまでしかできない」という線を引いたことはなかったです。
その後、コンピュータ業界に飛び込み、プログラマーとしての道へ。どんな仕事でも「自分に任せてくれ」と志願しながら経験を積み、入社当時はキーボードも打てなかった素人が、周囲が驚くスピードでキャリアを上げていきました。当時は働き詰めで栄養失調になったこともありましたが、どんなに働こうと仕事を投げ出したいと思ったことは一度もありません。企業に雇われている身であっても、雇われている感覚もありませんでした。すべては自分の目標に繋がるものだと思っていましたし、そこに向かうための下積みだと割り切って考えていたからです。
もちろん会社を設立してからも苦労はたくさんありました。起業当初は自転車操業で、唯一あったのは誠意とやる気だけ。そして振り返れば、一度も自分が掲げた目標に対して下方修正したことはありません。高い目標であっても自分しだいで達成できるのですから、最初から自分で限界を決める必要はないということです。
人生は生き様です。より高い目標を掲げて、自分の限界に線を引かず、挑戦を続けてください。その積み重ねが生き様であり、自分が思い描く人生に繋がっていくのだと思います。