ーハウスCoCo壱番屋のはじまりです。事業の規模が大きくなっても、私にとって仕事とは「目の前の人を喜ばせること」につきます。お客様のことを第一に考え、誠実に接すること、その姿勢はずっと変わりません。
壱番屋の経営において自信をもっているのは、創業から経営を退くまで、右肩上がりで成長し続けたということです。会社経営は、利益を伸ばし続けることこそが使命。組織が成長するからこそ、お客様、スタッフ等、より多くの人を喜ばせ、幸せにすることができます。現在私は、音楽ホールの運営、スポーツ・文化事業への寄付活動等を行っていますが、営利を目的とする実業と、社会貢献事業が、異なるものだとはまったく思っていません。
右肩上がりを達成できた理由を考えると、常に「目標」があったからだと思います。経営は年度ごとの目標を設定し、達成することの繰り返しです。中長期の目的も大切ですが、どうしても抽象的であいまいになりがち。身近な目標達成を積み重ねることが、最も確実な成功への道だと思います。そして、目標達成のためには、トップが誰よりも努力することが大切です。トップが率先して動けば、必ず、有能な人が後に続いてくれます。

若い人には、働く意義を見出せず、就職してもすぐにやめてしまう人が多いようです。これも、仕事に目標を持つことができないことが原因ではないでしょうか。まず、自分の仕事をよく見てみてください。顧客でも同僚でも、目の前の人を喜ばせるためにできることがあると気づくはずです。その身近な行動を目標に設定してみるのが良いと思います。
具体的に行うことは、仕事により、人により異なるでしょうが、一つ私がずっと行ってきたことを教えます。それは「早起き」。もともと喫茶店の経営で嫌々始めたことなのですが、朝4時台に出社し、店舗や会社、街を掃除する生活を今も続けています。早朝は誰からも邪魔されず仕事に集中できる最高の時間。早起きの継続が私にもたらしたものは計り知れません。皆さんも、早起きに限らず、成長のために実践できることを見つけ、行動に移してみてください。それが後々、大きな結果となって現れてくるはずです。