私が不動産業界に入ったのは26歳の時。不動産にとくに興味があったわけではありません。トラックの運転手として、都心のビジネス街に行くうち「自分もスーツを着て、お金を稼ぎたい」と感じるようになり、思いついたのが不動産業だったのです。転職活動では、多数の会社から不採用とされましたが、大手不動産会社になんとか入社。3年間働いた後、独立し、今の会社を作りました。
転職、起業と、新たな挑戦の際、私を支えたのはいつも「仲間」でした。私は子供のころから、自然に周りに友達が集まってくるタイプ。不慣れな仕事で失敗した時も、忙しさにつぶされそうになった時も、同僚等、仲間の支えで乗り越えることができました。また、会社を始めてから今までにも、前職の不動産会社、運送会社等の仲間たちが集まり、力になってくれました。
組織作りの上で、この仲間意識は非常に大切です。現在当社は売上も100億円を超え順調に業績を伸ばし、昨年は、初の新卒採用も実施しました。新入社員は100%業界未経験者です。しかし、当社は離職率が非常に低いという特徴があります。社員同士が仲間として支え合い、高め合う社内環境があるからだと自負しています。
仲間を作る能力は、営業の観点からも重要です。当社の事業は主に、法人(会社)を相手にするBtoB。取引先の会社は、単純な利害ではなく、営業担当者の「人」を見て契約を決めます。社内外問わず「この人と一緒にまた仕事をしたい」と思わせる人間性は、どのような仕事でも力を発揮するのだと感じています。
若い方々は、これから社会に出て様々な経験をすることになります。中でも、最も大切な経験は「失敗」です。大きな結果を出す人は、例外なく多くの失敗をしています。失敗もまた、一つの結果であり、大切な財産です。そして、失敗してもめげずに、夢に向かって挑戦し続ける人には、何度でもチャンスが回ってきます。あとは、それをつかむかつかまないかだけなのです。
私自身にも、夢があります。それは事業を通して、社員、ステークホルダーら、多くの人を喜ばせること。そして、その手段として、当社では2020年までの株式上場を目標に掲げています。決して容易な道ではありませんが、心強い仲間たちとともに進んでいけば、必ず達することができると思っています。