当社の前身にあたるアクシブドットコムを創業したのは1999年。私が27歳の時でした。日本ではインターネットがまだ海の物とも山の物ともつかない状況でしたが、アメリカではすでに動きが加速し始めている。日本でもチャンスが生まれるに違いないと、共感した仲間が集まり、会社を立ち上げることにしたのです。やるからには世界を変えるようなすごいことをやろう。その時の想いは今も『°360スゴイ』という言葉で当社の経営理念に謳っています。
スゴイというのはエモーショナルな言葉だと思います。私達がサービスを提供する時、お客様がそれを使ってくださる時、それぞれの立場で予想範囲を超えた瞬間に出る言葉です。それまでの限界ラインをいかに超えていくか。それには、失敗を恐れずチャレンジし続けるしかありません。挫折したりうまくいかなかったりしても、学んだことを次に生かすことができます。本気で取り組むことによって、結果はどうあれ自信がつきます。失敗して挫折して、次のチャレンジに結びつけるたびに実力もついて、いつの間にか求めていた物が手に入っていることだってあるのです。

今の日本は幸せなことに、チャレンジしなくてもそれなりに生きて行ける世の中なのかもしれません。でも、それもある時期までの話だと思います。20代の頃にチャレンジする場面を避け続け、30代もその延長で過ごしていたら、40を超えた頃にあれ? となってしまう。そうならないためにも、ある程度の無茶も許される20代のうちにチャレンジしておくべきだと思います。
会社勤めを始めると、起きている時間の大半を会社で過ごすことになります。私はそれがその人にとって有意義な時間であってほしいですし、一緒に働く人達は単なる仕事仲間ではなく、人生を通じたよき友となってほしいと思っています。ネット業界はまだまだ成長産業で、今が高度成長期です。私も、自分達が立ち上げた事業やサービスがまさに世の中を変えている手応えを日々感じています。この幸せを今、みんなで実感しておかなきゃもったいないと思うくらいです。これからの世代の皆さんには、いろいろな可能性が出てくる中でその可能性をつかみ、自らの手で推進してほしい。皆さんの気持ちを表現し、行動に移せる場はたくさんあります。そのプロセスを大いに楽しんでほしいと思っています。