真の実力をつけなければ成長し続けることはできません。自分自身の会社員生活を通して、私はそう確信しています。自分の本当の実力はどれくらいのものか。それをしっかりと分かっているからこそ真摯な姿勢で努力を重ね、その他大勢から抜け出すことができると思うのです。
当社に入社した頃、モータリゼーションの到来でカー用品の販売は成長産業でした。マイカーが当たり前となり、特別なことはせずとも大きな成果を上げる社員がたくさんいました。しかし現在、そうした方々がどうなっているかと言うと、ほとんど落ちこぼれてしまっています。時代の追い風を自分の実力と勘違いしたのでしょう。努力をしなかった結果、成長ができないまま時代の変化に置いていかれてしまったのです。
そもそも仕事は自ら作り出すもので、誰かから与えられるものではありません。自ら仕掛けてつくっていくものです。積極的な思考が工夫を生んで、仕事の面白さに繋がり、さらに重要なプロジェクトを任される。実力が付けば、そうした好サイクルが生まれ、活躍のステージも上がっていきます。私自身も入社以来、さまざまな部署を経験し、地味な仕事も任さられました。しかし、創意工夫で期待以上の成果を出して、社長というポジションを任されるまでになったのです。
とはいえ、社長に就任したのは二期連続の赤字だった頃です。経営不振で優秀な社員が次々と退職し、社内は大混乱でした。それでも社長を引き受けたのは、必ず経営再建ができる自信があったからです。それまでの経験から、明確な答えが導き出せていました。
実際、翌期には黒字化を達成し、業績を伸ばしてきたことで、今では無借金経営となりました。
最近、先行きが不透明な時代で、安定した職場を求める学生も多いでしょう。しかし結局は、自分自身がどうするかです。環境はそれほど問題ではありません。当社も「若者の車離れ」とメディアで騒がれている中でも成長を続けています。
置かれた環境で真摯に取り組む。その積み重ねの先に、常識を超えた想像以上の世界が待っているのです。真の実力を養えば、人生を変えるような大きなチャンスも自ずと手繰り寄せられるでしょう。ぜひ社会や環境に惑わされることなく、真の実力をつけてください。