人口減少や高齢化社会などの課題を抱える日本は今、この先どのようにしたら国民が生き延びていける国を築いていけるのか、真剣に考えなければいけない時を迎えています。今の平和な日本から想像もできないほどの、悲惨な世の中になってしまうかもしれないという危機感をどれだけの人が感じているでしょうか。
日本の人口が爆発的に増えるようなことがない限り、この国の中だけで新しいサービスを展開しても、それは古いサービスからスイッチするだけで国の成長には繋がりません。一方、インターネットの広がりにより、新興国の成長スピードは目まぐるしいものがあります。海外のニーズを対象にビジネスを展開していくことこそが、日本経済を成長させるために残された唯一の道なのです。
同じ商品でも、豊かになりすぎた日本の消費者がその商品に求めるポイントと、新興国の消費者が求めるポイントというのは全く異なります。その違いを見極め商品化するには、インターネットを使ったリサーチだけでは追いつきません。現地に赴き、現地の人と対話をすることでマッチする商品を創ることが成功の道筋であるということを、私は経験から学び、ドバイに拠点を設けてビジネスを始めるに至りました。

ドバイという国は、様々な国が交わる貿易国です。そこにいれば、多くの国の方々と取引をすることが可能になります。日本で商品やサービスを作る企業の代わりに、私たちが現地で取引を作るという橋渡しをしているのが今の事業内容の主軸です。成功のためには、語学力と営業力を兼ね備えたスタッフが必要であり、今ではセブ島での語学研修を取り入れるなど、教育制度を整えたことで多くの若者が活躍してくれています。
進化の理論で言えば、猿から人へ進化したように、世代が進むほど、そのDNAは優秀になっていくはずです。しかし人間は、下の世代に脅かされることを恐れた世代が若者を決められた枠に押さえ込んでしまうような社会の構造を作りすぎていることで、その力を発揮できない若者を多く生んでいる印象を受けます。20代でどこまで自分の能力を磨くことができるかは、その後の人生を大きく変えます。海外に羽ばたく若者を増やすためにも、大人は積極的にその環境整備に取り組み、若者はぜひ険しくとも自分を磨くことのできる環境を選ぶ意識を持って欲しいと願っています。