研修というのは、何かを直すとか修正するようなものではなく、もっと発展的なものです。新たな自分へのステップアップが研修のもたらす結果なのです。我々のセミナーを受講くださる方は、経営者や、これから独立を目指す方がほとんどであり、自分を何か変化させたいというマインドで集まっていますから、自分の職場に戻った時その効果をはっきりと発揮していただける方が多いのが特徴です。つまり、何をするかよりも前にビジョンが大切なのです。自分がするべきプロセスを決めるには、どこに向かっていきたいかという方向性が必要ですよね。自転車の乗り方を覚えた頃を思い出してください。「自転車にどうしても乗れるようになりたい」というゴールが決まっているからこそ、練習方法に試行錯誤をして実践を繰り返すことで、乗れるようになったわけです。
研修の教鞭を執るようになった私ですが、かつては研修自体に偏見を持っていました。当時、大手自動車メーカーのトップセールスとして活躍をしていた私は、社内研修については、実践的で業績に反映しやすいものであると好感を持っていました。しかし、他の社員が通う社外研修については、話を聞いていくと、自己啓発はモチベーション向上といった内面的なアプローチのものが多く、業務向上につながると思えずにいたのです。そんな折、知り合いの経営者から「受けた研修が非常に効果的で、会社の業績向上に直結した」という話を聞きました。経営者が受けて結果を出したのであれば、何かあるに違いない。そう確信し受講したのが、今の研修プログラムの基盤となった会社でした。その研修を通し「自分を自分で動かす」術を学び会社で業績を上げた私は、より多くの人にこのきっかけを広めたいと思うようになり転職し、今いる場所まで歩んできました。

きっと昔の私のように、研修というものにあまり良いイメージを抱いていない方も多いのではないでしょうか。研修というのは、あくまでもトレーニングであり、本番は自分の職場である現場です。現場で本領発揮するためのトレーニングジムのようなものなのです。スポーツ同様に一生懸命練習を重ねれば、必ず成績は上がってきます。
自分を変えたいと思うのであれば、まずは方向性を定め、自分の固定観念は捨てましょう。ゼロから構築していけば、自ずと新しい自分に生まれ変わるための道のりが見えてきます。