生産者と消費者をつなぎ、日本の経済を支える物流は「国の血液」とも呼ばれています。物流が止まれば経済活動そのものがストップしてしまうからです。その中でもトラック輸送は末端輸送の大半を担っており、人々の生活に欠かすことのできない重要な役割を果たしています。
一方で、少子高齢化による人材不足は運送業界も決して例外ではなく、労働条件や取引環境の改善などに官民一体となって取り組んでいるところですが、トラック輸送を担う運送会社の多くは中小企業であり、時代の変化に対応するのが難しく、非常に厳しい状況であると言えるでしょう。この現状を打破するためには、働く人が夢をもてるような体制をつくり、業界の旧弊を変えていく必要があると考えています。
その一つがカテゴリによる待遇差の解消です。トラックドライバーは大型トラックで長距離を走るほど収入が高いというのが通例ですが、小回りのきく軽トラックで近隣の店舗や個人宅に何十件と配送することは大変な仕事。それぞれがそれぞれのポジションで大切な役割を果たしていることに変わりはありません。それはバックオフィスの仕事も同様です。当社で

は「社内横一線」というコンセプトを掲げ、一人ひとりが自分の力を十分に発揮し、その力を集約して、会社全体で前進していきたいと考えています。そのためにもトラックの車両台数をある程度増やし、事業拡大をはかっていくことが重要。当社ではその結果、年々従業員の待遇を上げることができていますが、それでもまだ十分であるとは言えません。社内でステップアップできるような仕組みをつくり、従業員自身が自分で将来を創造できるような環境にしていきたい。会社としてそれは至極当然のことなのですが、「当たり前のことを当たり前にする」ことこそが、お客様からの信頼を得ることにもつながり、会社の成長にもつながっていくのだと思っています。この国の経済を根幹から支える物流業界は日々進化しており、そこにはさまざまなチャンスが広がっています。常に時代の先を読み、困難に打ち勝っていきたいですね。
自分が将来どうなりたいかを想像して目標設定をすれば、大きくブレることはありません。それにはまず自分自身を知ることが何よりも大切で、若い皆さんにもぜひ自分の人生を想像し、創造していただきたいと思っています。