社会の第一線で活躍している人たちの全員が、自分の好きなこと、自分がやりたいことを仕事にできているわけではありません。しかし「特にやりたいと思っていなかった仕事だけれど、やってみたら楽しいと思えるようになった」という人は、案外多いのではないでしょうか。今やっていることを好きになり、自分が置かれた状況を楽しむ努力をすることで、自ずと道は開けていくと思っています。
注文住宅事業を手がける当社は今年で設立5周年を迎えますが、ベンチャー企業同様、まだまだ自分たちで会社を作り上げていかないといけないフェーズにあります。そのため、社員一人ひとりの果敢な挑戦で成り立っている部分が大きい。失敗を恐れずに挑戦し、苦境を打ち破ることができる人は、将来会社が大きくなった時には必ず核となると考えているため、自主性をもって働ける人を最大限に評価する企業風土が醸成されています。
実は、私自身もそうやって引き上げてもらった一人なのです。当社は元々マンションを中心とした不動産仲介業を行う会社だったのですが、お客様が悩みながら物件を選ぶ様子を見ているうちに、お客様の理想を現実にできる注文住宅事業をやってみたいと思うようになりました。前社長(現会長)に提案したところ、「それなら責任をもって、代表としてやってみろ」と。そこから、お客様の人生をともに歩んでいくパートナーとなることを目指し、『家は「不動産」ではなく、生き方に合わせて乗り換えていく「可動産」である』という企業理念の体現に取り組みながら今に至っています。

私も、最初からこの仕事が好きだったわけでも、やりたかったわけでもありません。しかし、自分で考えて仕事をすることができる環境に身を置くことができ、認めてもらえたことが、この仕事に楽しさを見出すきっかけになりました。この楽しさをより多くの人と共有することができたら、もっともっと面白い会社にしていくことができると考えています。自分で考えて仕事をすることは、与えられた仕事をただこなすよりもはるかに厳しく難しいことですが、その分だけやりがいも大きい。そしてまた、仕事の楽しみを自分で見出し、何事にも果敢に挑戦できる人と一緒に働くことは喜びでもあります。私も、社長になったから終わりではなく、これからもずっと挑戦し続ける人生を歩んでいきたいと思っています。