八大は祖父の代から三代にわたり物流事業を手掛け、来る２０１１年に創業80年を迎えます。物流は人間がいる限りなくならない仕事ですが、当社が長い歴史を刻むことができたのは、時代に合わせ、運ぶ「物」を変化させてきたからでもあります。

最近では、主力の貨物だった紙の需要が、ペーパーレス化により大きく減少。そこで当社は、花など新しい事業を模索した後、現在の主力である食品に移行。とりわけ安心・安全が求められる業種のお客さまのニーズに応えられるよう、業務の質を高めています。

私の使命は、未来に向け会社をさらに進化させ、次世代にバトンタッチすることです。人や車両、倉庫などに投資を大胆に行い、規模拡大を図るとともに、発注システムや配送ルートの効率化、ビッグデータ、倉庫内自動運転などの新技術導入による生産性向上を目指していきたいと考えています。

そして最も大切なのは、未来を担う「人」づくりです。一昔前の我々の業界は、体力のある若い独身男性のドライバーに支えられ、労働時間が不規則で長くても、体に無理が効くうちに稼げるだけ稼ぐ、というマインドが確かにありました。一方、今の若者は、仕事のやりがい、プライベートの時間を大切にする方が多い。物流の省力化が進み、女性に適した仕事も増えてきました。仕事の平準化を進め、働き方を整備し、安心して家庭を持ち、長く務めることができる会社、自分の仕事を誇れる会社にしていきたいと思っています。

新型コロナの問題で、ネット通販や宅食などに注目が高まったことはご存知だと思いますが、皆さまが目にするBtoCの軽貨物は物流のごく一部。私たちが手掛けるBtoB物流は、あらゆる事業に関係し、全世界とつながり、時代の変化を目の当たりにするダイナミックな仕事です。多くの方に興味を持ってもらえると嬉しいですね。

若い皆さまに望むのは、外の世界に目を向けること。国内だけでなく世界各地のニュースにも関心を持ち、未知のものにも積極的にチャレンジし、その知見・経験を基に自分なりの世界観を持つことが、これからさらに重要になるでしょう。コロナ問題はネガティブな話題ですが、全世界の人々の関心であり、世の中が大きく変化するきっかけでもあります。激動する世界で、変化をむしろ楽しむ気持ちで、広い視野をもって自らの進む道を考えてみてください。