28歳で起業してから2年間、ずっと光の見えない中で手探りを続けていました。事業を引き継ぐ形での起業だったのですが、それまで順調だったものが、いざ自分に跳ね返ってくる立場になると急におかしくなっていきました。その頃は、会う人会う人にこういう経験があるか、どうやって抜け出したか、そればかり聞いていました。
もうこれ以上は無理、最後のチャンスと思った仕事が成功し、今につながっています。現在7年目ですが、振り返ると奇跡の連続でしかなかった。その奇跡は、人として正しい選択を重ねることで舞い込んできたのだと思っています。人生とは選択の嵐です。その選択肢を自分の観点ではなく、人としてどちらが正しいかを基準に判断をすると、神様が応援する仕組みになっていると思ってます。そして目の前のことをコツコツやる。すると自ずと良い方向に道が開けていく。これは僕の中で法則であり、パターンです。それに気づいたとき、世界はなんて合理的なのかと驚きました。
今の二十代の方々は成長欲がとても強いと感じています。毎日体感できるぐらい成長したい、景色を変えたい。でも、どんなに頑張ったところで、毎月ごとに景色が変わり続けることはありません。私は自分で試したことがあるんです。めちゃくちゃ頑張った1年、ぼちぼちコツコツやった1年。この差は結局のところ1、2か月程度しかありませんでした。毎日しんどい思いをして1年を過ごすよりも、楽しくすごす1年2か月のほうが人生の幸せはたくさん手に入れられるのではないでしょうか。人生は長いですし、仕事も30年は続けなければなりません。だったら、肩の力を抜いて、毎日笑っていろんな人にありがとうと言える余裕があったほうがいいと思っています。
人は人から素晴らしいと思われたいという願望があります。お金など経済的な豊かさもあるとは思いますが、人からの賞賛はなによりの幸せです。そのためには人間力を高めるしかありません。どれだけ稼ぐかよりも、人との関係がうまくいっているほうが幸せを感じるという事に気付きました。そこを根本として社会に出て、活躍していってほしいと思います。
最後に成功の法則を。それはあきらめないこと。うまくいっていないと思っても、前進していればすべて順調なんです。100の失敗を重ねたら、成功への道しか残っていません。シンプルですが、これしかないと思っています。