現在私は学習塾を経営していますが、学生時代は部活一筋の生活を送ってきました。中学受験期の三者面談では「志望校合格は難しい」と言われ一念発起。塾の講師に教わりながら、1日に5時間位、周囲が過労で倒れてしまうのではないかと心配するほど勉強しました。
大学卒業後は教職を志そうと教育実習へ。しかし、全てがマニュアル通りで、個性が不要な学校教育の現場に違和感を覚えたのです。そして就職活動をする中、「教育するビジネスマン」というコンセプトに惹かれ、学習塾講師の道へと進む決意をしたのです。
20代後半で教室長となった後、リーマンショックの影響もあり、社長から2校の譲渡を相談されて起業。2013年か2014年頃には店舗数が倍増し、売上も増えていきました。しかし店舗展開の速さもあり、一時は資金がショート寸前にまで陥ってしまったこともあります。

失敗から経営について学び、たった2校からスタートした当社は、年内に合計33校の展開を予定しています。急成長を遂げられた理由は、社長と社員の円滑な意思の疎通ができたこと。そして、それに並行して全員が立場に関係なく、同じ熱量を持って目の前の仕事に取り組んできたことだと思っています。そのため社員育成の現場では、「頑張りすぎない」ことを重要視してきました。業務に向き合い、熱が入り過ぎると、短期的に成果が上げられたとしても、長期的に続けることは難しいと思うからです。社員の退職は会社の大きなダメージとなりますので、社員が健康的にやりがいを持ち、楽しみながら勤められる環境づくりに注力していきたいと考えています。
色々なセオリーが崩れてきてきた昨今、「こうすればうまくいく」というケースが通用しなくなってきているように感じます。つまり、与えられたことをこなすだけではなく、主体性を持ちながらオリジナリティを発揮できる人が活躍する時代へ突入したように思うのです。
SNSやインターネットが発達し、情報が溢れる現代では、取捨選択が必要不可欠になります。情報を鵜呑みにしすぎて、行動する前に諦めたり、逆に余計な自信を持ち過ぎたりしている方も多いのではないでしょうか。
これから社会に出る皆様には、そうした様々な情報に惑わされず、自分で判断するための知識や経験をしっかりと重ねてもらいたい。物事の本質や自分の考えを見失わないでもらいたいのです。その中で正しい情報をお伝えし、管理していくことが私どもの使命でもあると感じています。