会社を経営するにあたり、たくさんのピンチや苦労も経験しました。過去には倒産の危機もあり、それを乗り越えたからこそ、現在のジェイエムシーがあると思っています。最後まで逃げなかった、諦めなかったという経験が、結果として多くの方々からの信頼にも繋がりました。過去に経験したピンチのすべてが、現在はプラスに働いています。だからこそ今思えば、「苦労した」とはあまり感じないのです。
また人は、ピンチの時に思考停止しやすいものです。しかし、そこであがく事のできる人が、大きな結果を残していくのではないでしょうか。これから社会に出る皆さんにとっても、かなり重要な要素だと私は思っています。
デジタル化が進めば進むほど、あらゆる側面でスピードが上がってきていると感じます。少し前までは20代が成長期、30代が収穫期、40代はどう変化していくか、と言われていましたが、今の時代では30代で大きく変化していかなければ、時代から取り残されてしまうでしょう。
昔は10年が一時代という考え方が一般的だったように思いますが、今は4〜5年が一時代。その中で成長・収穫・変化を繰り返しながら、スピード感を持って行動し、チャンスを掴みにいかなければ生き残ることは難しいのです。それを理解できているか、できていないかで大きな差が出てくると私は思っています。

そして、チャンスは誰かが与えてくれるようなものではありません。チャンスは自分自身で創造、選択し、人のせいにせず自分自身の努力で引き寄せるものだからです。己の力で引き寄せるという考え方がなければ、仕事も人生も、良いものにはならないと私は思います。
これから社会に出ていく皆さんは企業へ入社することになるかと思いますが、「想像していた仕事と違った」「仕事が面白くない」と感じることもあるでしょう。ですが、そう感じるのは当たり前のことです。全てが思い通りで、ハッピーな人生というものはあり得ません。すぐに答えを急ぐのではなく、もっと肩の力を抜いて毎日と向き合うことも時には必要なのだと思います。そして思い通りにいかないことも、自分の中でいい意味でのストレスに変換できるか、楽しめるかということが大切だと私は思います。
一つ一つの物事に意味を見いだし、自分が「今」すべきことは何なのかということを考え、一歩一歩着実に踏み出していきながら進歩・進化を積み重ねてゆく。それができる人こそが、周りよりも抜きんでた人になれるはずです。