当社は日本で初めてのフレキシブルチューブ・ベローズ、いわゆる配管の専門メーカーとして1912年に創業しました。私は、その6代目です。厳格だった先々代の祖母や先代の父には、幼少期から挨拶はもちろん、相手に合わせ礼儀正しく話をするといった人として当たり前の大切なことを厳しく教え込まれてきました。祖母からビジネスの話を具体的に聞くこともあり、未来の後継者としてさまざまな経験をさせてもらえたからこそ、今の自分が在るのだと感じています。
自分は何ごとにもハマったら熱中してしまうタイプで、逆に興味がないことは全く続きません。振り返ってみると、この性格は高校時代に形成されたものだったように思います。
幼少期から生物に興味があった事もあり、初めは何となく入部した生物研究部で非常に面白い先生に出会い、自分が興味を持つような研究材料を提示してくださったおかげで、当時は研究に没頭しました。その時の経験でロジカルな考え方を身に付ける事が出来たのだと思います。その他にも応援団に所属をし、学生時代はあっという間に過ぎていきました。
現在の会社に入社するまでは、父が経営する別会社の不動産賃貸業という畑違いの事業を運営していましたが、フレキシブルチューブ・ベローズに特化した当社の事業に自信を持つことが出来ているのは、自分の中にそれを極めたいという揺るがない気持ちと熱意があるからこそだと自負しています。
これから社会に出る皆さんにも、仕事のなかで一つでも熱中できることを見つけてください。熱意を持って向き合うことが出来れば、効率よく仕事をこなせるようになると思いますし、いつの時代も活躍できるのはそういう人材だと思います。忙しいが口癖で、決して、遅くまで仕事をしている人が仕事ができる人とは限りません。
また、今の若い方は真面目すぎるような気もしています。もうちょっと遊んだ方がいいのでは、とも思うこともよくあります。それなりの我慢強さも必要ですが、真面目だけが取り柄にならないように、バランスよく今しか出来ないことを純粋に楽しんでほしいと思います。時に遊び心を持つことが、新たな自分を発見する一つのきっかけになるかもしれません。
今後は、6代目として既存の技術力を高めていくことはもちろん、新たな発想からの製品開発、新分野にも積極的にアプローチしていきたいと考えています。日々、精進していくことで周りが認めてくださり、気付いたら日本一、世界一になっていた、というのが自分の理想です。結果を目標として掲げるのではなく、我々しか出来ないことをやり続けようという思いで、これからも研鑽を積んでいきたいですね。