日本生命保険相互会社 清水 博
日本生命保険相互会社 代表取締役社長

清水 博

Shimizu Hiroshi

氏名
清水 博 (しみず ひろし)
生年月日
1961年
趣味
演劇鑑賞、読書、水泳
座右の銘
理屈と情熱
尊敬できる人
祖母

社名
日本生命保険相互会社
本社所在地
大阪府大阪市中央区今橋3-5-12
資本金
14,000億円
従業員数
74,633名
事業内容
生命保険事業免許に基づく保険の引き受け、資産の運用
日本生命保険相互会社 代表取締役社長

清水 博

Shimizu Hiroshi

まずはやってみる。そこから世界が広がるはずだ

徳島の田舎で生まれ育った私の世界が、大きく広がったのは京都の大学に入学した時のことです。もともとは数学少年だった私が、映画や芝居に通いつめたり、三島由紀夫に傾倒して本を読みふけったり、初めて自由な空気に触れました。興味や関心事が次々に生まれたのもこの頃からです。「今だったらこうするのに」という後悔はたくさんありますが、「まずはやってみること」を大切にしてきました。そしてさまざまな憧れを自分の思いに任せて経験し、現在の礎としていったのです。

その後、日本生命に入社してアクチュアリー(保険数理士)の資格を取得し、市場データを分析して保険商品を開発する機会にも恵まれました。得意の数学は私の武器となっていったのです。しかし保険業務は数理的な知見だけでは成り立ちません。とくに日本生命は創業以来、お客様との「フェーストゥフェース」の深い関係の上で現在の地位を築いてきました。決して数字だけで割り切れる業務ではないのです。だからこそ仕事の上では、過去に勉強したことや出会った人、読んだ本や触れた芸術、あらゆる経験の一つひとつが活きるのです。

日本生命保険相互会社 清水 博

そうした「フェーストゥフェース」の価値を再確認した事象が、2011年の東日本大震災でもありました。営業職員たちが自ら被災しながらも、がれきの中、契約者様の安否確認に奔走する姿が忘れられません。心から感動しただけでなく、社長就任の際にも絶対に守っていこうと心に期した大切な価値となっていきました。

私たちは現在、自然災害の頻発、人口減少、高齢化の進展など、さまざまな課題に直面しています。また新型コロナの問題では、改めて「フェーストゥフェース」の在り方が再定義されるようになり、人々の思想や生活様式が大きく変わる時代を迎えています。
そして新たな時代において、日本生命にできることは何かを問い続けながら、長年培ったノウハウや職員一人ひとりの知識と経験を総動員し、当社ならではの価値を創造していかなければいけません。

その際に重要な存在となるのが、自由な発想、柔軟な感性、大胆な構想、果断な行動力を持った若い方々です。私から未来を担う皆さまに一つアドバイスをするとしたら、とにかく好きなことを何でもやってみてほしいということ。「自分のしたいことがわからない」という人は、少しでも興味があるものに飛びついてみてはどうでしょう。「何か違うな」と思ったら、また別の興味に移ればいいんです。その経験のすべてが、10年後、20年後に自分の成長の糧となり、真のオリジナリティに成り変わっていくはずです。