平均寿命が伸長して「人生100年時代」の到来を迎えていますが、重要なのは健康寿命を延ばして、命尽きるまで自分らしく元気で過ごすことだと私は思っています。その中で人々の健康とより良い人生に貢献する当社が担う役割は、年々大きくなってきていると感じているところです。
私は太平洋戦争のさなかに生まれました。学生運動が吹き荒れる中で大学生活を過ごし、パイロットを目指して自衛隊に入隊。しかし当時、パイロットになれるのは志願者20人につき1人という狭き門で、私はパイロットになることが出来ずに除隊したのです。今後の人生に悩む私を心配した兄が、「うちの先祖は漢方医をしていたから、薬の勉強をするのはどうだ?」とアドバイスをくれました。兄の言葉をきっかけに、私は大手薬局チェーンに入社。社会人として役割を与えられたからには100%の力で努力しようと、薬や化粧品のことを必死で学び店長まで勤め上げ、その経験を活かして大手化粧品メーカーで営業のマネジメントなどを担当した後、2000年に当社を創業しました。
当社のミッションは病気になる前の「未病」を癒し、誰もが若々しく元気に生ききることができる、天寿120年の社会を実現することです。当社の主力商品である超音波を使った健康機器「カリスマ」は、未病を自宅で癒し、日々ケアすることが可能となります。「カリスマ」を一家に一台普及させて、誰もが生涯現役で活躍できる社会の実現を目指してきました。定年制を撤廃し、生涯現役で働ける社内環境を整備している当社だからこそ、説得力を持って事業を推進できたのではないでしょうか。

誰しも若い頃というのは、可能性に満ち満ちており、日々新しい出会いや心躍る出来事がある時期でもあるでしょう。ただ、だからといって自身が今向き合わないといけない課題に手を抜いてはいけません。真剣に全力で取り組むことが必要なのです。たとえ失敗や挫折を経験したとしても、懸けた努力が真に向き合うべき次の課題へと導いてくれるからです。懸命に取り組んだ若い頃の生きざまこそ、その後の長い人生を心から楽しんで、輝かせて生きられるかを決める重要な要素になります。
コロナ禍という大変な時代のさなかであっても、ピンチをチャンスに変えて成長している組織や個人は数多く存在しています。若い皆さんもこのピンチを契機にして、自ら進化していってほしい。目の前の課題に必死に取り組み、自分のできることを少しずつでも増やしながら、あなただけの人生を作り出していってほしいと願っています。