篠田株式会社 篠田 篤彦
篠田株式会社 代表取締役社長

篠田 篤彦

Shinoda Atsuhiko

氏名
篠田 篤彦 (しのだ あつひこ)
生年月日
1954年
趣味
BBQ、スキンダイビング
座右の銘
七転び八起き
尊敬できる人
山本五十六

社名
篠田株式会社
本社所在地
岐阜県羽島郡岐南町野中1-8
資本金
3,000万円
従業員数
208名(2023年8月現在)
事業内容
道路交通安全施設や防災工事、土木建設資材の販売、エコ商品の販売
篠田株式会社 代表取締役社長

篠田 篤彦

Shinoda Atsuhiko

自然エネルギーの地産地消で地域に貢献する

当社は岐阜県内で創業してから今年で111年目になります。「自然と共生」をテーマに、土木工事業から工事機械の販売と修理、資材の販売、エコ商品等の販売などを行い、安全で住みやすいまちづくりに携わってきました。特に昨今は”地球沸騰化“とまで言われる激しい地球温暖化の中、自然エネルギーを利用したまちづくりを目指す環境事業に注力しています。

2年前に立ち上げた環境事業「ひるがのミニエコタウンプロジェクト」では、岐阜県郡上市に建設した実験施設・展示場で、化石燃料に依存しない木質バイオマスや太陽熱、太陽光といった再生可能エネルギーを利用した発電を行うための実証実験を開始。エネルギーの自給自足を実践するのみならず、余剰電力は近隣地域へ供給していく予定です。地産地消や地域循環型のエネルギー事業を行うことで、地域に根付いた持続可能な事業、「ローカルSDGs」(地域循環共生圏)を目指してきました。

篠田株式会社 篠田 篤彦

私が環境事業に興味を持ったきっかけは、30年ほど前に遡ります。父の経営する会社を継承し、調査などで海外にも足を運んでいた頃にドイツを訪れ、環境に配慮したまちづくりを目の当たりにしたことが発端となりました。

私が滞在した地域では、生ごみを丁寧に選別し、木を剪定した枝や刈った芝などを近くの牧場から出る糞尿と共に堆肥化。その堆肥を使用して発電し、余ったガスを一般家庭にも供給するという循環型の暮らしが根付いていたのです。それを見た私は、日本においても小さなまちが循環型のエネルギーシステムを確立し、自立できるような形にシフトすることが必要だと考えるようになりました。

日本でバイオマス発電に取り組んでいる企業はいくつもありますが、その多くが海外からの輸入に頼り、船で運び陸路で運送し、多額の輸送コストをかけています。本当の意味で二酸化炭素の削減に繋がっているかと考えると、正直疑問を抱いています。できれば半径20キロ圏内ぐらいの地域で自然エネルギーの生産と活用を完結できる仕組みが理想だと思いますし、当社の「ひるがのミニエコタウン」のような場所が各地域にあれば良いと考えています。さらに同拠点から都会の子どもたちが自然に触れあい、関心を持ってもらえるような場所にしていければと計画しているところです。

日本は環境資源の分野において半世紀くらい他国に遅れを取っていると感じています。だからこそ若い方たちには、ぜひ海外に自ら行っていただき、自国が置かれている状況を客観視できる機会を持ってほしいのです。何事も興味を持って挑戦し、さまざまな人と触れ合うことで自分の人生観も変わっていくでしょう。そんな出来事に数多く出会ってほしいと願っています。