私は、ヨーロッパの中心に位置するスロバキアで生まれました。当時、スロバキアは独立前であり、社会主義国(チェコスロバキア)の一部という環境に置かれていました。幼少期は、とにかく友人と外で遊んでいた記憶があります。選択肢が少なかったからこそ、クリエイティブな力を養うことができたのかもしれません。その後、高校ではエンジニアリングを専攻し、プログラミングの基礎や”なぜ“を追求する好奇心を持つようになりました。さらに大学では商業とマーケティングについて学び、ビジネスの基礎となる知識を身に着けました。振り返ってみると、幼少期から大学生活を通じて得たものが、ビジネスパーソンとしての土台を作り上げてきたように感じます。

P&Gでの営業インターンシップ経験も大きな原体験でした。初日から大きな裁量権を持ち、プロジェクトをけん引することを任され、インターンとはいえP&Gの代表として小売店様と相対する機会に恵まれました。常に責任を持つことを求められた当時の経験が、私をリーダーとして成長させてくれたのです。
また、P&Gでの業務を通じて、非常に多くの刺激的な出会いに恵まれました。そのような人々からのアドバイスやフィードバックがあったからこそ、常に自分が想像した以上に高い目標を達成し、ベストな成果を出すことができました。そうした経験から、私自身も誰かの成長を後押しできるリーダーになりたいと考えるようになったのです。
弊社は日本でビジネスを始めてから50年以上にわたり、革新的な製品とサービスを通じて、消費者の方々の生活をより良いものにできるよう努めてきました。そんな中、一人ひとりの成長が組織の成長においてとても重要であることは強く実感してきたことでもあります。今後も持続的に事業成長を遂げ、日本市場や社会に貢献するためにも、人材を最も重要な資産として大切に育てていかなければなりません。
私のモットーは、「自分が上の立場に上がったら、そのエレベーターを下げて、下の人たちを育成することを忘れてはいけない」です。だからこそ今後も、情熱を持って人材への投資や次世代の人材育成に力を入れていきたいと考えています。
これからの時代は、自分自身の可能性を引き出したいと成長への意欲を持ち、常に学び続けられる人材が活躍できるのではないでしょうか。そのためには、好奇心を持ち続けることが重要です。好奇心は常に自分の成長を加速する鍵になるからです。
そして、一人では乗り越えられそうにない大きな壁に直面した際には、上司や仲間、友人といった周りの方に頼ってみてください。周囲の声、フィードバックというのは、常にあなたへの贈り物なのです。