当社は独立系の電気工事会社です。どの系列にも属さない点が特徴であり、強みだと認識しています。系列は大きく3つに分けられます。1つ目は電力系、2つ目は鉄道系、そして3つ目は重電系です。いずれも電気を必要とするので、系列会社に電気工事会社を持つのです。これらの系列に属さないのが当社のような独立系。元請けとして多くはダイレクトにお仕事をいただいております。お客さまの声が直接聴ける点、そしてお客さまに直接おもてなしをお届けできる点は元請けならではの強みで、誇りを持って仕事をしています。
お客さまと直接関われる強みがある一方、最も難しいのは仕事をお任せしていただくための糸口をつかむこと。例えば工場では、製品の生産工程に沿って機械を配置をする必要があります。その生産ラインを支える電気容量や配線などの要素が工場のコア(核心)なのです。一方で、信頼がなければお客さまにコアを見せていただけませんから、アプローチするまで非常に時間がかかります。しかし、当社では第一線に立つ営業の独自の提案力と技術者の確かな腕により、コアにまつわる作業をさせていただくことが多く、誇りに思っています。

今後は当社だけでなく業界全体の発展のため、緩やかな連携をしていく必要があると考えています。まず目指したいのは業界に人材が集まるようになること。良い情報は共有し、業界全体が魅力的になるように当社も貢献していきたいです。
社長というのは自分より組織や部下のことを気に留めるものだと考えています。そのため、私は会社の制度策定においても周りの人たちが納得するような形を目指して取り組んでいきます。その一例がキャリアパスです。例えば、マネージメントに携わるよりも、専門職として働き続けたい社員もいますので、一人ひとりの適性や希望に合わせた働き方を実現できる制度を構築していきます。従来の体制からの改革は不安に思う社員もいると思いますが、当社の中心にいるのは社員です。今までの制度を急に廃止するのではなく選択肢を増やすことが第一歩だと考えています。そして、何よりも社員のためになることが最終的にお客さまのためにもなると信じています。
昨今、多様性の考えが浸透しつつありますが、人は本来多様な面を持つものだと私は思っています。国や性別、年齢など多様性のためにあえて何かするのではなく、目の前にいる人たちを尊重する。若い方々と付き合う機会もありますが、本質的に全て違うということはなく、尊敬する点も多いです。属性にとらわれず、相互の尊重がよりよい世界を作る重要な鍵になると思っています。仕事においても、私達は心も体も豊かになるような会社を目指しています。若い世代の方々には、「お互いに豊かな人生を送れるように、何でも取り組みましょう」とお伝えしたいです。