父の跡を継ぎ2代目社長として、これまで常に変化への対応力を大切に、事業を展開してきました。創業時から「社員の生活を守り、社会に貢献する」という経営理念を持ち続けてきましたが、さらにブラッシュアップしたものをパーパスとして改めて制定し、社内に浸透させる取組みを行っています。
当社の社名「デジタル・インフォメーション・テクノロジー」というのは、創業者である父が名付けたものでした。おそらく父は「 進化を続けるデジタル社会を生きる人々の生活をインフォメーション・テクノロジー、つまりITの力で豊かにしていく」という想いを込め、社名にしたのではないかと考えています。言い換えれば、その社名こそが我々の存在意義そのものだったのです。
ITを活用した事業をお客さま起点で展開し、それを評価して信頼いただくことで収益を上げれば、社員の生活を守ることにもつながってまいります。そうしたプラスの循環による成長への想いを込め、会社の存在意義そのものであるパーパスを幹部社員から順次ワンオンワンで浸透させる取組みを始めました。

また、社内カンパニー制を活用している当社には、「自分のやりたいことが実現できるのではないか」という希望を抱く学生の方が今年度も数多く応募してくださいました。昨今、イメージしていた業務と入社後の実務が全く異なるという「配属ガチャ」という言葉がニュースなどで取り上げられるようになりましたが、我々は業種業態の違う七つの会社が社内カンパニーとして存在しており、入社後に適性や希望に合わせた分野のカンパニーを選択することが可能です。それぞれ最大200人規模の組織体ですので、企業規模が大きくなっていくプロセスに主体的に参画できるというのもメリットの一つと言えるでしょう。社員一人ひとりに対し、次の道しるべを示し、変化に対応しつつチャレンジを促せることが社内カンパニーの良さだと感じています。
近年、面接などの場では学生それぞれの特性を引き出し、適切なキャリアパスが提案できるように心がけてきました。その中で当社が求めているのは、変化に対応できる3A(トリプルA)人材です。Autonomous(オートノマス)=自ら行動できる、Agility(アジリティ)=変化に強い、Aggressive(アグレッシブ)=果敢に挑戦する。それぞれの頭文字をとった言葉ですが、この三つを備えた3A人材こそ、進化し続けるデジタル社会で活躍できる人材なのではないかと考えています。
国の基幹産業になりつつあるIT業界では、今後も刻々とトレンドが変化していくでしょう。ですが、ベースとなるIT技術は継続して必要とされるものです。若い方々にとって、IT業界を選ぶことは将来の生活の礎を築く上において、とても良い選択肢だと私は考えています。ぜひ自身のやりたいことの実現に向けて奮起してください。