学生時代は「変わっている」と言われることが多く、集団の中では自分の色を出すことができず、生きづらさを感じることもありました。それでも所属していた陸上部で練習を重ね、東海選抜に選ばれたこともあります。そうして努力を重ねる習慣が学生時代にできていたため、大学を卒業して営業職となった時も独自のマネジメントで結果を出すことができました。とはいえ、営業職で人に頼らずとも自力で稼ぐことができた反面、虚しさが募っていきました。自分は何のために生まれ、何のために仕事をしているのかが分からなくなったのです。そして同じ頃に詐欺に遭い、借金を背負うことになりました。
自分の心を奮い立たせる方法を模索していた矢先、「辛いときに一番指針となるのは、目標を見失わないことだ」という言葉に出合いました。実際に渦中にいる身からすると、何よりも現実が辛く、そんなことを言ってはいられない心境です。しかし考えてみると、そもそも仕事を始めたのは仲間と共にまだ見ぬ景色を見て、世界に対して大きいことをやりたいと思ったからに他なりません。自分が描いてきたビジョンから逃げてしまったら、自分の信念に対して嘘をつくことになると思い知らされました。そこでようやく、「よしやるぞ」という気持ちが芽生えたのです。それからは返済に向けて努力と行動を続け、その過程で多くの仲間とも出会うことができました。今振り返ると、もし失敗や挫折もなく続けていたら、良い出会いも生まれなかっただろうと思います。
2018年に創業した当社は、エネルギー事業や通信事業、アライアンス事業、人の衣食住に関わるライフコンサル事業の四つの事業を柱にしています。主軸となる太陽光発電事業はカーボンニュートラルの実現に向けて日本にもっと普及させていく必要があります。今後も日本社会の活性化のために活動を続け、2030年の上場を視野に入れながら更なる努力を続けていきます。
私は決して最良のキャリアを歩んできたわけではありませんし、大したことのない人間だと思います。だからこそ、営業として能力を磨こうと努力しました。営業力を分解すると行動力や礼儀作法、探究心、情熱など、様々な要素が求められますが、それら要素を一つひとつ磨き、今日まで必死で積み重ねてきたのです。
若い方々も、例えば毎日のように経済誌を読んだり、人に伝わる文章の作り方を勉強したり、誰よりも朝早く出社して朝の時間を有効活用するなど、小さなことからコツコツ続けていく習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。いつの間にかあなたが目指しているものに近くなっていると感じる日が来るかもしれません。日々の努力の積み重ねは、きっといつか大きな扉を開けることに繋がるはずです。