コロナ禍を経た今、訪日外国人旅行者の数が伸長し、様々な言語、商慣習、宗教等の受け入れ体制がますます多様化してきました。円安の基調であれば訪日外国人旅行者も今後順調に増えていくと思いますが、その恩恵だけに頼らず、弊社としても海外を含めた分散投資が重要だと考えています。
そんな中、今年の6月にはアメリカ直営店第一号となるホテル「Coast Seattle Downtown Hotel by APA」をシアトルに開業しました。現在「Coast Hotels」ブランドとして北米に約5000弱室展開しており、しっかりとブランドを根付かせていきたいと思っています。
令和の時代は、カリスマ経営者の一声で皆同じ方向を向いていくような時代ではありません。趣味もそれぞれ、仕事に対する熱量も千差万別でしょう。その中でも私たちは皆がベクトルを合わせ、企業の推進力を高めていく必要があると考えています。そのための一つの重要な活動力と位置づけているのが、サッカー日本代表へのスポンサーシップです。実際にパリ五輪では、社内の有志と取引先の方々フランチャイズオーナーさんたちと現地に赴き、サッカー男子・女子の応援に行きました。「ワールドカップ優勝に向けて会社としても応援していこう」「社員の皆さん、力を貸してください」というベクトルで得た熱量で仕事に励みたいです。
また、私たちが営む旅館「アパリゾート佳水郷」を舞台に叡王戦の第二局が行われ、勝負の分水嶺となりました。ホテル業はサッカー、旅館業は将棋とスポンサーとなることで、いずれの分野におきましても熱量を増していきたいと考えています。
アパホテルはパンデミックという有事においても、社会インフラの一つとして周知されてきました。実際、能登半島地震では2次避難者の受け入れを弊社ホテルで実施しています。弊社としても分散投資を行い、復興拠点を各地に設け、地域の方がいつもの日常に戻れるよう支援していきたいと思っています。有事も平時も頼れるアパホテルでありたいのです。
私が尊敬している方から頂いて大事にしている、「できるだけ一流に触れなさい。触れた分だけ人生が豊かになるから」という金言があります。人は体験をしてないことに対して最期に一番後悔すると言われています。体験欲を満たすことが、満足感を生み出し、人生を豊かにします。若い方々にも一流のものに出会い、満足感を得て後悔のない人生を送っていただきたい。そして30代40代になったときも変わらず情熱を持ち続けるためには、新しい刺激を脳に与え続ける必要があります。そのため、まずは多くの経験を積んでください。経験から学習した中であなたの最適解を早期に導き出すことが、きっとこれからの時代に求められていくでしょう。