私が中学、高校生の頃はサッカーに没頭していました。周りには小学生のうちからサッカーを続けていた仲間も多く、私が始めた頃には遥か先を走っているという環境です。自分が下手だと認識していましたから、「チームのためにできることは何か」、そればかりを考えていました。周囲の状況に常に目を配り、時には仲間を励ましてチームに貢献するために全力を尽くす。そうした意識を大切にサッカーを続けてきました。
そうした経験を経て大学へ進学した頃には、ブラウザが世に出始め、インターネットに大きな可能性を感じるようになります。既にアメリカでは同じ世代の経営者たちがどんどんと新しい事業を作り出していました。そして私自身も、「この世界だったら世の中を変えることに手触り感を持って取り組めるかもしれない」、「チャンスがあるのであれば自分自身が世界を変えることに挑戦したい」と考え始めたのです。この想いを原点にして、26歳で会社を設立。テクノロジーの変化に合わせてビジネスモデルをその都度変化させながら、これまで事業を続けてきました。
そして現在、当社は二つの領域で事業を行っています。一つは広告会社や広告主に向けたデジタルマーケティングやDXの支援をさせていただく事業。もう一つは、ECやメディア、人材関連のインターネット関連サービス事業です。
携わっているサービスの中でも、運用型テレビCM「テレシー」では、今まで戦略立案から制作、効果測定まで大きく時間がかかっていたテレビCMの効果を分かりやすく可視化でき、費用対効果を確認しながら広告運用できるという、テレビCMの新たな可能性を掘り起こしてきました。
さらに近年は、小売店向けのアプリやウェブサイト、店頭のサイネージといった「リテールメディア」という広告メディアに期待が寄せられており、生活の中に溶け込んだ新しいメディアも当社で手掛けるようになっています。
最近の生成AIもそうですが、テクノロジーは約3年に1回のペースで大きな変化を迎えていると感じます。今後も訪れた変化に対していかに適応し、進化していけるかが成長の鍵を握っているのではないでしょうか。
就職活動を頑張っている皆さんは、自己分析や自己PRを一生懸命考えて、中には「自分の軸とはなんだろう」と迷ってしまう方もいるでしょう。しかし、軸を探すよりも自分が気持ち良いことは何だろうと考えた方が、歩みはブレないものです。そしてまた、どういった状況にあっても乗り越えられる力を身につけることができるでしょう。
挑戦しないのは明確な失敗ですが、挑戦した上での失敗は過程にすぎません。失敗を重ね、多くの経験を重ねてこそ、大きな飛躍が可能になるはずです。決して恐れずに、挑戦を続けてください。