学生時代は、バイト先のガソリンスタンドで、時給を上げるために危険物取扱者の資格を取得したり、スキーに夢中になってモーグルに打ち込んだり、ものまねタレントを目指してショーパブのステージに出たり…。いろいろなことに興味を持ち、得意なこと・好きなことをとことん極める、そんな大学生でした。その頃はまさか自分が、東証プライム上場企業の社長になるとは思ってもいませんでしたね。

最初に就職したのは輸入食品などを扱う小売チェーンでした。生活に直結する食の仕事は安定していそう。そのくらいの理由で選びましたが、約６年間、卸業の知識や仕組みを学び、一通りのマーケティングの知識を身につけました。その知識を糧に、学生時代から憧れていたゲーム業界へ転身。以降、複数のIT企業を経て、２００８年にゲーム会社を起業。その後様々な規模のITエンタメ企業を経営者として歴任しました。

コロプラとの出会いは2013年。その頃まだ黎明期であった台湾マーケットに着目し、当時人気タイトルで自身もファンであった『黒猫のウィズ』がグローバル市場にもマッチすると感じ、コロプラの門をたたいたのがきっかけです。その後２０２０年に自身の営む会社の一部業務をコロプラへ移管し、自らもマーケティング部長としてコロプラに入社。こうした成果も後押しし、異例の早さで社長に就任し、現在に至ります。

しかし、私が初めてコロプラと出会った当時には、コロプラの社長になると自分自身も思ってもみませんでした。誤解を恐れずに言うと、将来のキャリアを明確に定めたことはありません。未来についてあまりに具体的に決めつけてしまうと、逆に選択肢を減らしてしまう事になりかねない。「これは好き」「これは違う」といった、ぼんやりとした感覚を頼りに、ひとまず前に進んでみる。行く先々で力を尽くし、目の前の課題をクリアしていく。その繰り返しの中で、ふと後ろを振り返ったとき、足元に続いている道筋こそが、キャリアそのものだと思います。

今の若い方はとても優秀です。それゆえに、少し近視眼的な考えに囚われてしまっている傾向があると思います。この職業に就いたからには、決められたキャリアを歩まなければならない。そういった判断にこだわると、変化が起きたときの選択肢が狭まる恐れがあります。大まかな方向性を大切にして、それ以外は、その都度柔軟に修正していけば良いと思います。

コロプラはゲーム会社としての側面が強いですが、今後はもっと幅広い挑戦ができる環境を整えたいと考えています。ゲーム好き、コロプラ好きの方の入社はもちろん大歓迎ですし、ざっくりと「エンタメが好き」という方の活躍の場も用意しています。キャリアを決めすぎず、エンタメ業界の入口としてコロプラに応募してみるというのも、アリだと思いますよ。