当社は1902年創業の化学系総合商社として、120年以上の歴史を紡いできました。しかし、私が社長として舵を取ることになったのは、決して自然な流れではありません。幼い頃から化学に親しみ、大学院で研究に打ち込みつつ、「バスケットボール指導者になりたい」という夢を抱き、教師の道を選びました。父から「会社にこだわる必要はない」と言われたこと、スポーツを続けられる環境を求めた結果でもあります。化学教師として10年、子どもたちの心に火をともす日々は、やがてビジネスの世界へ私を導く礎となりました。
その後、父の急逝を機に、安定を捨ててルーキー同然の私が経営者として一歩を踏み出すには覚悟が要りました。ビジネス経験はなかったため、「3倍速で生きる」と誓い、業務の合間に財務・経営を学び、工学博士号にも挑戦。簿記や
ファイナンシャルプランニング、新規事業立ち上げなど、知識とスキルを吸収し続けました。支えとなったのは「会社を再生しなければ」という強い責任感です。
教員時代に学んだ最も大切なことは、”人の長所に光を当てる“という視点でした。偉大な教師とは、生徒の可能性に火をつける人。日本では失敗に厳しい風潮がありますが、世界には「しくじり経験こそ信頼を生む」という文化があります。当社では「良かったこと分析」会議を定期開催し、成功要因やピンチの乗り越え方を共有。失敗より成果を讃えることで、新たな挑戦を後押しする環境を築いています。
ビジネスの面白さは、化学商社ならではの多様なフィールドにあります。素材・樹脂・電子材料・建築資材など、産業の原料を扱う当社には、自ら仕事を創る余地があります。社員が個性や得意分野を活かし、新規ビジネスモデルを考案し、技術的知見を組み合わせ革新的な製品開発に挑んでいます。失敗を恐れずチャレンジできるからこそ、日々の業務が刺激に満ちています。
若い皆さんに伝えたいのは、「失敗を恐れず挑戦し続けてほしい」ということ。スポーツの名言にもあるように、”あきらめたらそこで試合終了“。ミスと向き合い、それを成長に昇華することで新たな価値が生まれます。
だからこそ当社が求めるのは「自由な発想と行動力を持った人材」です。120年以上の伝統に甘んじず、自ら考え、周囲を巻き込む。そのように、プロジェクトを推進できる人を歓迎します。相手の立場に立ったギブ&テイクの精神で信頼を築き、人脈を広げることで、ビジネスの可能性は無限に広がります。
最後に、化学は今も私たちの生活の礎です。その”ベース“を守りつつ、新たな化学反応を起こし続けるのが私たちの使命。未来の暮らしを支える仕事に情熱を燃やせる挑戦を、当社は全力で応援します。あなた自身の可能性を広げる化学反応を起こしてください。





