東日印刷株式会社 西川 光昭
東日印刷株式会社 代表取締役社長

西川 光昭

Nishikawa Mitsuaki

氏名
西川 光昭 (にしかわ みつあき)
生年月日
1958年
趣味
野球観戦
座右の銘
ピンチはチャンス
尊敬できる人
司馬遷、平賀源内

社名
東日印刷株式会社
本社所在地
東京都江東区越中島2-1-30
資本金
1億円
従業員数
328名
事業内容
新聞制作・印刷、編集デザイン、デジタル事業、不動産事業、ロケ地提供事業
東日印刷株式会社 代表取締役社長

西川 光昭

Nishikawa Mitsuaki

情報化社会を生き抜く知的体力を

当社は創業73年を迎え、新聞印刷をコア事業として伝統的に行ってきました。現在は代表取締役を務めている私ですが、元々は新聞社でキャリアを積んできました。記者を目指すきっかけとなったのは小学生の頃。「ある勇気の記録」というドラマを見たことです。これは新聞記者が暴力団抗争に立ち向かっていくドキュメンタリードラマ。非常に感銘を受け、原作まで読んだほどです。この作品との出会いが私の人生を方向づけていくことになりました。

時は流れ、大学時代。マスコミ業界を目指し、卒業後は新聞社に記者として入社しました。グリコ森永やオウム真理教など、日本を震撼させる事件を担当し、目前の事件を必死で追いかける日々。なかなか情報を掴めず、苦しいと思うこともありました。一方で、歴史の中に身を置いているという実感もあり、やりがいも感じていました。情報を扱う業界の中で日々を過ごしつつ学んだことは、同じ事象を見ていたとしても、立場によって見えるものは異なるということ。つまり、常に複眼で見ることが欠かせないのです。また、情報の影響力は圧倒的で、恐ろしくもあるということ。大きな事件一つがきっかけで、世の中が変わりうるということを実感しました。

東日印刷株式会社 西川 光昭

こうして私は社会部の副部長まで務め、人事部長就任の話が浮上。結果的に、10年ほどを人事として過ごした後に、グループ会社である東日印刷に出向しました。今までの職場には恩義も感じていたため、お役に立てればと思い、経営や経理、財務やマーケティングなどを学び始めたのです。新聞社には社会正義の実現と収益を生み出すことの二面性があります。これはある意味ダブルスタンダードで、相反するものです。だからこそ、経営を印刷会社という立場から支援したい。その想いが経営を学ぶ動機となりました。そして2024年、代表取締役に就任。新聞業界は発行部数が減少しておりピンチですが、これをチャンスに変えていきたい。今後は数年前から推進していた名刺管理アプリ「ネクスタ・メイシ」など新規事業を育て、経営の柱に据えていきたいです。

現代は何もかもがデジタル化され、便利であると同時に、危うい面もあると私は感じます。アルゴリズムやAIの発展で情報のカスタマイズ化が進み、自分の好む情報しかないということもあるでしょう。そのような時代の中で、私は若い方々には知的体力を養ってほしいです。つまり、氾濫する情報を取捨選択し、自ら考え、そして処理することです。日本の経済は「失われた30年」と形容されますが、アニメなど日本のサブカルチャーには世界で評価されているものも存在しています。若い方々には力がありますし、未来は明るいと信じています。ピンチは変革へのチャンス。私たちの世代も頑張りますので、共に未来を創っていきましょう。