当社は1979年創業の作業服専門チェーンです。建設業や土木業、運送業などで働く職人の皆様に向けて、とび服やつなぎ、安全靴などを、高品質かつ低価格で提供してきました。「声のする方へ、進化する。」を社是とし、お客様の声を常にキャッチし続けています。
女性のお客様をメインターゲットに、作業服を扱わない新業態として誕生した「#ワークマン女子」も、お客様の声が発端でした。実はこの名称は、公式発表前からすでにSNS上でハッシュタグとして存在し、一定の層に認知されていたのです。「子どもと公園に行っても、ワークマンの服は撥水機能があるから汚れる心配がない」といった投稿が増え、注目度が高まっていたことから、そのままブランド名として採用しました。
発表当初は「女子と名付けるのはジェンダー観が古い」「男性を表す”マン“と女性を表す”女子“が混ざっていて変だ」といった意見もありました。しかし当社はお客様の声に耳を傾ける会社です。実際に利用したお客様の声を受け止め、女性向け店舗や商品展開の本格化に舵を切りました。
ワークマンの強みは、防寒・防水・耐久性に優れた高機能な作業服を生み出せること。その技術を活かしながら、トレンドを取り入れたデザインのレディース服を展開し、大幅な客層拡大に成功しました。
たくさんの方々に親しまれ、社員も愛着を持っていた「#ワークマン女子」でしたが、2025年1月に「Workman Colors」へと名前を改めました。「#ワークマン女子」は当初からメンズ服も販売していましたが、名称のイメージに引っ張られ「男性がなかなか入りづらい」という声があったほか、男性物を扱っているかどうかの問い合わせも多く寄せられていました。
そこで、より幅広い層にアピールしつつ、さまざまなスタイルを楽しめるブランドとしてコンセプトを刷新。実際に「女子」→「Colors」へ改名しただけで、男性のお客様が10%増加した店舗もあり、一定の効果があったと考えています。
もしかすると「Workman Colors」の名前も、また改称するかもしれません。私はそれ自体は特に問題ないと思っています。なぜなら当社は、声のする方へ、進化していく会社だから。変更が必要だと感じる声があるのなら、十分に検討の余地はあります。声を聞かなくなれば、進化は止まってしまう。これまでの躍進を振り返ると、そう確信するのです。だからこそ社是を軸に、今後も柔軟な経営判断を行っていきます。
働き始めると、誰でも一度は迷いや壁に直面するもの。そんなとき、自分なりの一つの信念を持っていると、きっと活路を見出せるはずです。ぜひあなたらしい信念を見つけてください。そして、その信念を人生の指針にして、困難を乗り越えていってほしいと思います。





